聴覚障がいのある児童生徒に対する授業を支援
声を文字にして電子黒板やタブレット端末に表示する「こえみる®」販売開始
特別支援学校での実証研究の成果を実用化
NTTソフトウェア
NTTソフトウェアは、聴覚障がいのある児童生徒の授業を支援する「こえみる」を2015年4月1日から販売した。こえみるは、聴覚障がいのある児童生徒のコミュニケーションにおける情報保障*を目的に、先生が話した言葉を研究所の音声認識技術を用いてテキストに変換し、電子黒板やタブレット端末にリアルタイムに表示するシステムである。
背景
特別支援学校では、聴覚障がいのある児童生徒に対する授業を先生が口話や手話などの多様なコミュニケーション手段を利用して行っており、特に、生活や学習につながる言葉や文章を児童生徒に理解してもらうには、繰り返し教えることが必要である。
児童生徒が正しい言葉や新しい言葉をすばやく身につけ理解を深めることを目的に、NTTサービスエボリューション研究所がこえみるを開発。その後、NTTソフトウェアにおいて製品化に向けた実証研究を実施しており、この度販売を開始した。
特長
手話では伝えにくい言葉を伝えやすく
手話にない言葉や、擬態語、尊敬語・謙譲語は、手話だけでは伝えにくく、児童生徒が理解するまでに時間がかかることが課題であった。こえみるにより、手話で伝えた日本語のニュアンスと文字を結びつけることで、児童生徒の理解を促進することができる。
授業の準備作業を軽減し、円滑な授業進行を支援
学習した内容と文字を結びつけて確認する際、授業の流れが中断されないよう、事前に言葉を短冊に書いて準備しておくなど、授業を止めない工夫が必要であった。こえみるは、先生の発話を自動的に文字で表示することができるため、このような事前準備の時間を削減し、先生の負担を軽減する。
簡易に授業内容の振り返りが可能
こえみるでは授業の記録が残っているため、授業内容の振り返りを容易に行うことが可能。また、自宅でパソコンやスマートフォン、タブレット端末から授業内容を閲覧することもできるようになる。
【価格】
サービス提供:12,500円/月(1教室)
※SI型は、「音声認識サーバ」と「管理・閲覧サーバ」が必要なため、ご相談ください。
※こえみるを実際に体験してもらい、効果を試すデモおよびトライアル環境を準備しています。ご希望の方は、お問い合わせください。
*:全ての国民が、障がいの有無によって分け隔てられることなく、障がいを理由とする差別の解消を推進することを目的として、平成25年6月、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(「障害者差別解消法」)が制定された。
お問い合わせ先
NTTソフトウェア株式会社メディア事業部
担当:杉山/田中
TEL:045-212-7471