生活ケータイのさらなる多様化を具現化するNTTドコモの端末キーテクノロジ
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(株)NTTドコモ
取締役常務執行役員
研究開発センター所長
小森 光修氏
携帯電話は、現在、国内で1億台以上、世界では約30億台普及している。この普及の大きな要因は、ポケットに入れて持ち歩くことができ、いつでもどこでも電話がつながるサービスの実現にあり、その背景には、内蔵CPUや液晶ディスプレイの性能向上、RAMやROM/HDDの容量や電池の持ち時間の増大を実現した要素技術開発が、これらを支えている。このような高い能力の端末を1人が1台持つ現状は、将来のユビキタス社会の大きな発展の入り口とも考えられる。
それにともない、携帯電話のイメージも、ユーザーにとって持ち運ぶという意味から一歩踏み込んだ存在になりつつある。そして我々はこれを“生活ケータイ”とすることで、仕事やビジネスなどでのシーンも含めた日常の至る所で、ユーザーにとって常に持っていたいツールであり、手放せないツールとなることを目指している。そこでは、単なるツールを超えて持っていると安心であるという生きた感覚を、ユーザーに提供していくことも重要となろう。
本特集では、NTTドコモの研究開発活動の中から、生活ケータイの領域の拡大に向けた端末キーテクノロジと生活ケータイを利用した展開サービスについて紹介する。今後はさらにサービス領域分野の企業との連携を深め、生活ケータイのサービス領域の開拓・拡大をめざした先進的な技術の研究開発により、ユーザーが安心かつ安全に利用できるサービスを提供できるよう取り組んでいきたい。